明るさにはルクスやカンデラやルーメンという単位が使われており、発光量の総量や単位面積の光量などの指標があります。
現在は数値的な分かりやすさを重視した結果、ルーメンが使われるケースが多くなっているのが特徴です。
目安にはなりますが、自動車の前照灯の明るさは低いモデルで約1000ルーメン程度になります。
反対に明るい物で5000ルーメン程度です。
自動車の場合にはルーメンの絶対量だけではなく、リフレクターやプロジェクターやレンズなどで光を集約してデザインして、対向車に眩しくないように配光を調整して前照灯にしております。
いわゆる光軸と呼ばれるのがこの光のラインであり、ムラなく適切に前方に照射することで手前から奥まで見渡すことが出来るようになるのです。
既に発光効率は大きく世代交代をしております。
ハロゲンよりもHIDの方が明るく効率が良く、更にLED光源の方がより大光量になりました。
効率的にエネルギーを光に変換出来るLEDですが、光と一緒に熱を生み出すことは他の光源と変わりません。
ジュールの法則により光と共に熱は必ず発生し、低発熱のLEDであっても1000ルーメンを超えれば素子周辺は熱を帯びてしまいます。
熱は空冷や水冷や金属ヒートシンクにより逃がさなければ、LEDの効率は下がり寿命も短くなってしまうのです。
上記は車の前照灯をサンプルにして説明をしました。
これらの特性は室内インテリアの照明でも同様です。
照明を使うのならば光量の大きなモデルほど、火災には気を付けなければなりません。
本体には温度監視機能や安全装置が付いていても、ライトが当たる方向に可燃物があると大変危険です。
特に200度以上の表面温度になる大出力のハロゲンランプは、絶対に可燃物とセットにしてはいけません。
現在の室内の明かりはLEDが中心になりました。
色温度をハロゲンなどの電球と同じ3000ケルビンから、日中の太陽光線と同じ4000ケルビンの光、白色蛍光灯と同様の白い光である5000ケルビンまで選べるようになっています。
複数のLEDを組み合わせることにより、色温度を可変出来るシーリングランプも販売されているのです。
以前のLEDランプはチカチカしている印象がありました。
これは電流制御にPWM制御というパルス制御をしていたからです。
高速でフリッカー点滅させることで電流制御を行っており、電流の大きさを変化させていました。
フリッカー制御をすると人間の目は疲れてしまい、目がチカチカする原因になるのです。
現在はPWM制御はほぼなくなりましたが、LEDs照明を導入する際にはフリッカーフリーモデルを選ぶことがおすすめになります。
照明は組み合わせが大切です。
人間の心を一番リラックスさせるのは、天然の光に近い波長を持つ光源です。
たとえば暖炉の光や、ハロゲンの淡い光が太陽光の光量をスケールダウンしたような特徴を持ちます。
現在はLEDでも似た光色を再現しており、色再現率は95%を超えており自然光に近いと言われているのです。
しかしカラーチャートをチェックすれば、まだ赤色などの波長が少ないことが現状になります。
今後の進化によりハロゲンなどに負けない、リラックスした光を再現できる日が来るかもしれません。
室内照明は複数の組み合わせが重要です。
効率の良いLEDをメインにして、壁際のダウンライトなどは低発熱性で色温度の低いLEDを選ぶと温かみを演出出来ます。
リラックス用には360度光が広がるデザインのハロゲンライトを用意しておき、可能ならば暖炉などを設置することも有効です。
それぞれの光の特性を理解して用意すれば、デザインだけではなく安全性なども追求した室内照明を設置することが出来ます。